限定!長泉メロンのっぽ発売記念

2005/8/22(Mon)
  先日8月6日の長泉わくわくまつり会場で1日限定500本として限定販売され、あっというまに900本が完売した限定「長泉メロンのっぽ」について、長泉町産業環境課の中村さんと松本さんにお話を伺いました。
(聞き手)沼津タウンユース
――――今日はお忙しいなか、お時間を作っていただいてありがとうございます。
  さっそくですが、なぜ今回の「わくわくまつり」で長泉メロンのっぽを作ろうということになったのですか?コラボレーションのっぽは平成15年5月のFMラジオ局K−MIXさんとのコラボの夏みかんのっぽ以来2回目、地域とのコラボとしては初ですね。
松本  実は最初からこのイベントの為にのっぽを企画したわけではないんですよ。
 現在長泉町では「ながいずみ観光交流協会」の設立に向けてビジョンづくり、規約づくりを進めています。その中で、町民の声をもとに策定した「長泉町観光交流ビジョン」の中に、”地元の特産品を使ったお土産を開発しよう”というものがあったんです。長泉の特産品を使ったお土産の開発を進めるうちに、ちょうどイベントのタイミングと合ったのでやってみようということになったのです。

 でも、長泉メロンを使ったお菓子というだけなら、ここまでの反響はなかったかもしれません。あれだけの反響があったのは、やはり「みんなが知ってるのっぽパン」のおかげだったのはないでしょうか。
――――開発準備期間はどのくらいだったのですか?
松本  かなり短期間でしたね。4月にNBSさんに仕入れ量やロット数についてお話を伺ったものの、実際に具体的に話しが進んだのは6月…?

中村  そう。6月に入りメロンの時期が近づいて、そこからバタバタとまとまっていったという感じです。この時期なら祭りに合わせてできたらよいのではということになり、実質1ヶ月半で開発から販売へこぎつけました。考えてから動くというより、動きながら決まっていったという感じです。
長泉町役場
――――長泉メロンの実物を見たことがないのですが。
松本  見た目は普通のメロンと同じで、果肉も緑色です。ですが、通常は1本の蔓に5〜6個の実をつけるのですが、長泉メロンは1本のツルから1個の実しか取らないよう、他の実を落としてしまいますから、その分、甘さが凝縮しているのです。贈答用の高級メロンとして作られています。高級「長泉メロン」
――――その高級メロンを使った贅沢のっぽなのですねー。
中村  もともと、長泉メロンを使おうと考えた時、キズになってしまったものなどを利用してはどうかと思っていたのです。長泉メロンを栽培している農家は町内に6軒あり、6月頃、打診をしました。

松本  でも農家の方々にとっては、出荷までの間、長泉メロン1個1個を大事に、こだわりと誇りを持って作っていますから、「手塩にかけたメロンをそのまま食べずに加工する」ということに対する理解を得るのは、初めてのことですしやはり大変でしたね。
――――そうして大事に集められたメロンだったんですね。となると次は、その「長泉メロンの高級感やおいしさ」をさらに引き出すための『クリーム開発』が求められますね。静岡新聞に打ち合わせの様子が載っていましたが、試作品は何種類あったのですか?
松本  はじめは4種類です。バタークリーム使用が2種類と、生クリーム使用が2種類です。それぞれ、果肉の配分を変えて作られていました。香料(フレーバー)を加えたものもありました。最初の試食会で、生クリームでいこうということになり、2回目の試食会ではさらに果肉や果汁や香料などの配分を調整して4種類試食しましたから、合計で8種類になりますね。
  でも人工香料を加えると、高級感や独自の香りが薄れて、長泉メロンそのものの良さがなくなってしまうのでやはりそのままの味でいこうよとなりました。正解でしたね。
  試食は担当課職員や噂を聞きつけた他課の職員にアンケートを取りつつ行い、一番”長泉メロンらしい”クリームに決定したんですよ。

中村  最後は担当者の意向も強く反映されてましたけどね(笑)
――――生クリームを使用したのっぽは歴代初です!冷蔵のっぽとなると手間もコストも掛かると思いますが。
松本  当初は、常温30℃での販売を想定していたので、バタークリームを考えていたのですが、試食してみたら生クリームがメロンにとても合うんですね。それで、生クリームいいなあという意見が多くなって…
  そうしましたら、NBSさんが非常に乗り気になってくださって、「じゃあ、冷蔵ケースを用意しましょう!」ということになりました。準備を進めるうちにNBSさんの社内でも盛り上がっていったからこそ、短期間でできたところはあるのではないでしょうか。
長泉メロンのっぽ
――――パンというよりスイーツに近いのっぽでした。果肉が大きくておいしかったです。
松本  のっぽは、1本につきクリームが35g入っていて、「長泉メロン」と産地を名乗るにはクリームの25%以上に長泉メロンが使われていないと名乗れないそうです。
  35%、40%の試作品や果汁を使う案もありました。水分が多いとクリームが立たなかったり、果肉の歯ごたえを残すためのカットの仕方を変えてみたりと、NBSさんで試作を繰り返し、長泉メロンクリームが完成しました。
――――これだけ贅沢のっぽだと1本100円では採算が合わなかったでしょうね。
松本  今回は長泉メロンのPRが一番の目的でしたので、なるべく安く、たくさんの人にお買い上げいただくため「1本100円でおひとり2本まで」、と設定をさせていただきました。当然儲けは出ませんでしたがギリギリの価格設定だったと思ってください。これなら200円でも売れるよというお声もいただけるおいしい商品が完成しましたので、農家の生産者のみなさんにもこの声をぜひ伝えたいと思います。
――――今回は、500本限定(1人2本まで)ということでしたね。どのくらいの数のメロンを使ったのですか?
松本  あまりの反響の多さに、実際には900本をご用意しました。900本ののっぽに対して使ったメロンは18個です。
――――8月のわくわく祭りの頃はもうメロンの時期ではないですよね。どうやって確保しておいたのですか?
松本  通常7月中にメロンを出荷し終えてしまうので、今回は主に、あらかじめダイス状にカットし、冷凍しておいたものを使いました。果物は冷凍すると水分が出てしまいますから、NBSさんもかなり試作段階で苦労をされたと聞いています。それから、出荷期間最後の頃のものは一部冷凍せずに大切に保管しておき、生のまま混ぜることができました。やはり‘生’のものが一番味が濃くておいしいですから。

中村  最終的には900本作ることになり、メロンが足りなくなってしまったので、急遽、職員の家の冷蔵庫にあったメロンまで探してかき集めてきたんですよ!
イベント当日のカンバン
――――皆さんがメロンを求めて駆け回る姿を思わず想像しちゃいますね〜。
中村  これは余談ですが、計画の初期には、パンを通常ののっぽよりさらにのっぽに長くしようという案もありました。長泉の「長」=ロング=のっぽということで・・・(笑)しかし、50本、100本ならまだしも900本では工程上難しいということで、幻の企画になりました。
――――今回の長泉メロンのっぽは手作業で作られたと伺ったのですが。
松本  クリーム詰めの作業は手作業だそうです。前日の夕方に詰めますと伺っていたのですが、やはり鮮度が命。出来たてのおいしさにはかなわない、ちょっとでもおいしいものをお客さまに食べていただきたいというNBSのみなさんの思いのもと、当日の早朝から、なんと部長さんまでも、社員総出でクリームを絞り、会場到着すべりこみセーフという、みんなの思いが詰まった「長泉メロンのっぽ」だったそうです。私たちも後日それを伺って、驚くやらうれしいやら(T T)…
――――まさに、出来立てホヤホヤの味だったわけですね。それで、事前のPRでもその場で食べて下さいと言っていたのですね。
松本  持って帰らないようにと、売り場で手提げ用ビニールバッグは渡さないようにしました。

中村  すぐ食べてもらうように、目の前で袋を開封して渡してはどうかという意見まで出ていました。…さすがに実現しませんでしたが。
――――販売開始の12時より前から既に行列が出来ていましたね。2回新聞に掲載されただけでこの反響とはすごいですね。
松本  1回目の新聞掲載の後、役場にもNBSにも、売り場はどこか、当日以外にも買える日はないか、1人5本欲しいんだけど…等、かなりの問い合わせがありました。
――――買えなかった人から苦情は出ませんでしたか?
松本  実際は900本用意しておいたからでしょうか、おかげさまでなんとか苦情は出ずに済みました。
 例年のわくわくまつりは13時スタートなのですが、どうしてもオープニングイベントなどへの集客がむずかしかったんです。また、今回はスタート時間をさらに1時間早くする計画がありましたので、なんとか集客のきっかけがないものかと思っていました。そこへのっぽ企画。これは起爆剤になるのではないかと思いました。

 予想どおり、スタート時から長蛇の列。予想以上の人出でした。昼時でもありましたし、まさに長泉のっぽパンが起爆剤となったわけです。
 単純計算でもオープニングに450人(のっぽ900本÷1人2本)の集客をするのはほんとうにたいへんですから。かなりのっぽ効果アリ!です。
――――当日はタウンユースで作成したのっぽのパネル展示も見て頂けたようで嬉しいです。
松本  皆さん、ちょうど待ち時間に行列しながら見ているようでしたね。あんなにのっぽの種類があるとは知りませんでした。
――――今回のパッケージデザインがどうなるか楽しみにしていました。最低ロット数の都合上、パッケージがシールだったのですね。
  パッケージ試作品は何種類あったのですか?
中村  ビジュアル方面は彼女におまかせです。

松本  最初に3種類、そのあと改良してさらに3種類の計6種類です。最初はサンディオスさんにお願いして作ってもらい、それを参考に課員の意見を聞きつつデザインをして今回のデザインが決定しました。
パッケージ第1次3案パッケージ第2次3案
最終調整?松本さん手書きの案
――――色や表情、字体が少しずつ違いますね。決定したものを見ると、7月1日発売のメロンのっぽに瞳の感じが似ていますね。きりんの模様がメロンの網目になっているところがかわいいです。
  あと、王冠をかぶっているところはベルギーチョコっぽいような。
松本  ホームページの歴代のっぽを見て、雰囲気を参考にしたところもあります。
――――イベント限定にしておくにはもったいないですね。実は私は食べていないので、今度は食べてみたいです。一般販売はしないのですか?
松本  当初の目標はお土産として一般に販売することだったのですが、製品として流通ルートに乗せる最低ロット数は8,500本、パッケージ化するには19,000本作らないといけないとのことでした。
  そうなると約100個の長泉メロンが必要になります。出来たとしても、それらを短い賞味期限内に売り切らなくてはなりません。そんなわけで、今回はまず地元から長泉メロンをPRするための限定販売となりました。

中村  静岡新聞で2回取り上げられたことや、生産者のみなさんに長泉メロンのっぽを食べていただいたことで、徐々に理解を得られるようになってきたと思います。
  今後ののっぽのあり方として、流通に乗せるか、イベント限定とするかは課題ですが、来年もやりたいですね。
――――今までいろいろなのっぽが出ていますが、担当者として、またいちのっぽファンとして、これから食べてみたいのっぽはありますか?
松本  長泉町のもうひとつの特産品に四ツ溝柿があります。渋を抜いた四ツ溝柿の糖度は甘柿以上なんですよ。
  柿渋は加熱の難しさがあるそうですので、クリームにする際どうやって加工するのか… またNBSさんの頭を悩ませそうですね(^^;) 次は秋頃、「四ツ溝柿のっぽ」がお目見えするかもしれませんよ?
――――秋ですか… 実は沼津では11月12日、13日に「よさこい東海道2005」があるので、それに合わせて「よさこいのっぽ」を作りたいなと考えているのです。では、秋にのっぽ対決ですね!?
松本  そうですね。まあ、その時はよろしくお願いします(笑)
――――本日はお忙しいところ長い時間ありがとうございました。
中村・松本  どういたしまして。またよろしくお願いします。
インタビューへの対応ありがとうございました!
静岡県長泉町